変わりのない日常の中で、ちょっとした違和感を感じることはないだろうか。
それ自体はたいしたことではないし、重大な変化でもない。
だけどある時気づいてみたら、取り返しのつかないくらい大きくなっているようなこと。
子どもの頃、鍾乳洞に行き、気の遠くなるような時を経て造られた鍾乳石に驚き、その時間の重みに打たれた。また水滴が造り出す様々な形に、魅せられた。
ある時、私は大学の外階段で、鍾乳石を見つけた。
直径5mmくらいで12−3cmはあろうか。
学校ができてから十五年あまりだったから、1年に1cmくらいは成長している。
ある方向への小さな積み重ねが、見過ごせない程大きな物になっている。
それは鍾乳石であったり、戦争だったりもする。
日本政府は2014年7月1日、憲法9条の解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認すると決めた。
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